夕暮れ純情恋物語
「ケン、ねえどう思う?レイってどこまで鈍いんだろ。ほんとに気づいてないのかな」 どう答えれば良いのかわからないので、とりあえず笑い返すと、は何さ、と更に機嫌を損ねてしまった。 「ケンまでレイの味方ってわけ?ええ、ええ、いいですよー、男の人に女心なんかわかんないんだから!」 そう思うのならば、よりによってこんな口下手な俺になんか相談をしなければ良いのにと思うも、本人が大真面目だから冷たいことは言えない。 マミヤの用意した食事は皿まで舐めるくらいに綺麗に食べるのに、自分のだと食べかすが残っている。 こんな細かいことまで覚えているくらいだ、よっぽど惚れているのだろう。 恋する女の子の力はすごいものだなと、トキが呆れていたのを思い出した。 「…根気強いな」 は歯に絹を着せないものの言い方をする。 隣を見れば、は膝を抱えて空を見上げていた。 「私だって辛くなることもあるよ。そりゃそうだよ、好きな人が全然自分を意識してくれないなんて、寂しいし悲しいもん」 元気の満ち溢れる笑顔を見せて、はひょいと座っていた瓦礫から飛び降りると、もうじき食事だと言い残して走っていった。 上を向いて歩く明るい彼女の願いを優先すべきか、友である男の想いを優先すべきか。
――ちょっと、レイ!おかずが欲しいならあたしがあげるから、マミヤさんの皿から取らないの!! ――いいだろう別に。交換するだけだぞ? ――だめだったらー! ――なんでだ ――いいからだめー!
(その程度じゃ、そいつは気づかないぞ、。)
|
ケンシロ夢。友情ならばいけるか!と思い書いたら、まあなんともパンチの効かないものになりました…
ブラウザを閉じてお戻りください。