バルコニーで一人で立っていたのは、天狼星のリュウガだった。夜風に当たっているらしい。
銀髪が月の光に照らされていて輝いている。
こんばんは、と声をかけてみると、リュウガはこちらを見てふっと笑った。

、よく来たな。
出迎えに行こうと思ったが、先を越されてしまったか…。
今宵の宴はお前に感謝を込めて開かれたものだ、寛いでいくといい。
いつも逢いに来てくれるお前には、とても感謝している。
管理人の言葉ではなく、俺自身もだ」

気恥ずかしくて会釈して、ところでどうしてこんなところに?と尋ねてみた。
すると、リュウガは苦笑し答えた。

「あまり人が大勢いる場所は慣れておらんのでな。
静かな場所で休んでいたらお前が来たのだ。
お前こそ何故ここに?」

あなたが見えたので突撃しました、と答えてみると、リュウガは眼を丸くしてから微笑んだ。

「なるほど…それは嬉しいことだ。
人ごみから抜け出して来て正解だったな。
おかげでこうしてお前と二人きりになれた…」

本当にどこまでも王子様めいた台詞が似合う容姿だな、と思いつつ、嬉しくてつい笑うと、リュウガが私の頬にそっと手を添えて囁いた。


「お前が逢いに来てくれる限り、俺はいつまでもここにいる。それを忘れないでくれ、

流石白馬の王子、やたら顔と雰囲気と台詞がマッチしている。

もちろんです、とお礼を行った私の目にちらりと映ったのは、


庭で涼んでいる美丈夫

噴水を見ているあの人